油断大敵
最近WHO(世界保健機関)はCOVID-19感染者数が2日連続で最高記録を更新したと発表した。100時間以内に合計100万人の感染が報告された。ソーシャルディスタンシングを緩和始め、経済を再開すれば感染が再拡大することが分かった。治療法やワクチンが無い中で景気回復がどうなるかはまだ分からない。
アジアでも感染の再拡大が懸念されている。ウィルス封じ込めに成功したとされていた国でも再び感染が広がり、日々確認される感染者数は記録を更新している。香港のキャリー・ラム行政長官はCOVID-19の感染拡大が制御できなくなっており、これまでの24時間で新たに確認された感染者数は100人になったと述べた。東京でも感染者数は4月半ば以降初めて500人を超えた。WHOは、今起こっていることからするとCOVID-19の感染力は強く、変化していないと述べている。
不透明感が高い中で、各国政府は難しいバランスを取る必要がある。雇用を確保して経済を回復させるか、経済回復より人命を優先するかという問題に直面している。
エデルマン・トラスト・バロメーター
「エデルマン・トラスト・バロメーター」は20年に渡り行われている調査で、数万人を対象にし、各種組織を信頼しているかどうかを調べている。最近の調査で分かったことは、67%が「経済回復が遅れても政府が最優先すべきなのは、できる限り多くの命を救うことだ」ということに同意していることである。

当然、大半の人が人命を救うことを優先するという考えに同意している。しかし、健康と経済をバランスさせる為に雇用確保と経済再開を優先する国は増えおり、そういった国では綱渡り状態になっている。近い将来、より多くの国がプレッシャーに屈して経済活動の再開を重視するようになるだろう。各国政府は「安全な再開」であるとしているが、我々は油断する事なく引き続き自分は自分で守っていかなければならない。
日常生活で新常態を受け入れる
我々がいるシンガポールとマレーシアではそれぞれサーキットブレーカーとMCO(移動制限令)が行われていたが、それが終了した後も全員がソーシャルディスタンシングを実行し、マスクを着用することが日常生活を送る上での新常態となっている。そして、世界の専門家は空気感染の可能性もあると警告しており、マスク着用が感染リスクを低減するのに重要となっている。制限は徐々に緩和されているが、食事中はマスクを外す為、私は外食ができるだけ避けるべきだと考えている。
COVID-19は当面なくならない。日々確認される感染者数がゼロになり、多くの人がワクチンを接種できるようになるまで、安心できない。引き続き自分で自身と家族を守らなければならない。
今後
とはいえトンネルの出口は見え始めており、今後起こることも以前よりも予想できるようになった為、私の記事で今後パンデミックを中心に取り上げることはないだろう。そして私の投稿はCEOブロードキャストから間もなく立ち上げ予定のCPグローバルイノベーションのウェブサイトの新たなページに移すことになっている。
この新しいサイトのページのタイトルは「MTAパフォーマンス」になる予定であり、MTA(管理取引口座)の運用報告と今後世界の金融市場で予想される紆余曲折に関する私の投資見通しを紹介するのが目的である。
新しいサイトでは短期投資に関するコメントを掲載しようと考えている。とはいえCEOブロードキャストが終わるわけではなく、全体像に関して発信すべきであることがある場合には、頻度は減るが私の考えを紹介する予定である。
CEOブロードキャストを始めて良かったと思っている。パンデミックの影響で不透明で変動の大きい市場となり、その中で投資における指針を示すのが目的であったが、それは達成できたと考えている。
読者の皆様から頂いたご意見やご質問には感謝しております。何十年もの運用の中で多くの投資家の方々との特別な関係を築くことができたことを嬉しく思っております。この関係は何年にも渡る信頼によるもので、今後も維持していきたいと考えています。COVID-19発生当初に既に発表したように、当社は皆様が信頼できる企業であるように努めると同時に皆様を信頼しています。関係を維持する為の努力は怠りません。
今後は新しく立ち上げるウェブサイトのMTAのページで市場見通しを紹介していきますので、今しばらくお待ちください。
くれぐれもご自愛ください。
– RT